萩原 流行

個性的なキャラクターでキラリと光る演技が持ち味の俳優の萩原流行さんもうつ病を経験された一人です。
萩原流行さんの場合、1988年、最初に奥様のまゆ美さんがうつを発症したのがきっかけでご自身もうつを患うようになりました。

萩原さんの当時の生活は仕事で朝6時に家を出て夜中の3時に帰り、家に帰って妻のまゆ美さんが作る食事と会話を楽しみにしていたそうです。しかし、まゆ美さんは昼夜逆転の生活を強いられていたのがプレッシャーになるなど様々な理由から迫神経症・不安神経症・抑うつ神経症と診断され、薬の服用とカウンセリング治療を開始したそうです。

そんな萩原さんも1991年に、芝居中にセリフは頭にあるのに言葉が口に出てこなくなってしまいます。撮影では50回のNGを出したこともあり、集中力が途切れがちで注意力も散漫になりやる気も失せていくような状況に陥りました。
どこにも出かけたくない、誰とも会いたくない、吐き気、頭痛。でも仕事はこなさなければならないというプレッシャーで押しつぶされそうになりました。
そこでまゆ美さんと同じ病院で診断してもらうと躁うつ病と診断されました。ここから夫婦二人三脚のうつを克服をする生活が始まります。

まず最初にうつを克服するのに気づいたことが言葉の大切さです。いろんな状況の中で発せられる言葉が知らないうちに人を傷つけてしまうことがあることに気づいたのです。
例えば、うつの人の調子が落ちている時に「頑張って」と言われると、「俺はこんなにやっているのに頑張っていないのか?」と絶望的な気分になってしまうということ。相手の状況を全て分かって話しているのではないので、相手がひっかかるような言葉を安易に発しないということに気をつけたそうです。

萩原流行さんは医者に「うつ病を克服するには役者をやめなさい」と言われたそうですが、夫婦2人で支えあいながら、お互いを思いやり、どちらかが落ちそうになったら「お茶でもしようか」と手を差し伸べる優しさでうつと付き合っていたそうです。